南側道路は、もっとも人気のある土地です。
多くの土地購入者がこの方向の接道を選んでおり、明確なメリットが数多くあります。ただし、あまり意識が向かないデメリットが隠れているのも事実です。まずは、南側道路のメリット・デメリットについて解説します。

南側道路の魅力は「日当たりの良さ」にあります。日当たりの良い住宅は採光に優れ、洗濯物が乾きやすいなどの特徴を有します。
日光に含まれる紫外線には殺菌効果があるので、梅雨の時期に発生するカビや菌の発生を抑制できます。住宅の中に日差しが差し込むため、日中の照明利用が必要最低限でよくなり、電気代節約につながるという隠れた利点もあります。

他にも接道沿いに庭やベランダが設置すると、住宅の外観が良くなるのも人気の理由です。日当たりの良さを活かして屋外菜園やエクステリアにこだわることができ、お家アウトドアを満喫できます。

人気のある南側道路ですが、次のようなデメリットがあることを知っておくべきです。

中でも重要なポイントとなるのが土地の価格です。南側道路は接道の中でも人気が高く、メリットで紹介したポイントを売りにした土地がたくさんあります。その影響もあり、土地価格が高騰しやすいのが特徴です。似たような土地であっても、南側道路である条件が加わるだけで価格が高くなりやすいのはわかりやすいデメリットでしょう。

また日当たりの良い南側道路側に庭やベランダが設けられる魅力がある一方、外から洗濯物や生活が丸見えになるデメリットがあります。プライバシー配慮のために植物や塀を使った目隠しが必要になると覚えておきましょう。

北側道路は土地の中でも人気が比較的低い接道です。
南側道路の持つ日当たりの良さとは逆に、日影ができやすい土地なのが特徴ですが、実はその人気の低さを活かしたメリットがたくさんあります。

土地の北側に道路があるメリットは次のとおりです。

北側道路は、日当たりが悪いというイメージを持たれます。そのため需要が低く、土地の価格が安くなるという魅力をご存じでしょうか。好立地の土地でも北側道路は安い価格で販売されています。「予算が少なく土地選びに限界がある…」といった予算をできる限り抑えたい人にオススメです。
また北側道路ということは、日当たりの良い南側にベランダや庭を設ける必要があります。つまり、人の目につきやすい道路側から生活空間が覗かれにくいのが特徴です。プライバシー対策が必要最小限に抑えられるので、住宅にかかる全体的な費用を抑えられる魅力があります。

土地が安く手に入る北側道路には、いくつかデメリットがあります。

道路側に庭やベランダを設置する場合、その範囲は日陰になってしまうのが特徴です。日中でも薄暗いので洗濯物が乾きづらく、植物が育ちにくくなることがあります。
また道路側に駐車場、反対側（南側）に庭やベランダを設けようとすると、多くの土地が必要です。住宅の前後にある程度の面積が必要となるため、自然と住宅設置範囲が狭まっていくことも理解しておきましょう。

土地選びで圧倒的な人気を持つのは「南側道路」です。そのため深く検討せずに土地を選びたいなら、南側の道路をオススメします。
ただし、条件によっては北側道路が南側道路の魅力を上回ることもあると知っておきましょう。その条件は次のとおりです。

まず土地が広ければ、庭やベランダの設置場所を自由に決められます。つまり日陰を避けた位置に洗濯物スペースを確保できるので、北側道路のデメリットを回避できるのです。
このとき気になるのが広い土地を購入する金額だと思います。北側道路は南側道路よりも安いのが特徴です。同じ予算であれば、北側道路の方が広い土地を購入できるので、条件に合う土地がすぐに見つかるでしょう。また北側道路の狭い土地であっても、住宅の中に吹き抜けや中庭を作れば、日当たりの問題とプライバシー考慮の問題を解決できます。工夫次第でデメリットを回避できるので、予算などを考慮しつつ土地を選んでみてはいかがでしょうか。

北側道路と南側道路の土地は、それぞれ一長一短があります。接道の方角によって変化するのは主に次の項目が関係するので、複数の要素を考えながら土地選びを行いましょう。

もし自分たちで判断するのが難しいと感じたら、注文住宅のプロである弊社「スマトチ」にご相談ください。土地選びの比較などご相談者様のお悩みを解決するご提案を行います。