自然素材の家は高いというイメージを持っていませんか？
無垢材などの自然素材を使用した家づくりには多くの費用がかかり、諦めてしまう人もいるでしょう。
しかし、実は自然素材の家を理想の価格で建てるコツがあるのをご存じでしょうか。

本記事では自然素材の家が持つ特徴や、自然素材の家が高くなる理由、そして理想の価格で家づくりするポイントについて解説します。
これを知らずに妥協して理想の家を諦めてしまうと「やっぱり○○しておけば…」と後悔するかもしれません。自然素材の家に興味をお持ちなら、本記事の知識を参考にされてください。

自然素材の家とは、無垢材などの自然素材を使った家のことです。一本の樹木をまるごと柱にするなどして温かみのある家づくりができ、自然な木目模様を活かしたデザインがおしゃれだと人気を集めています。

従来の家は人工的に作られた集成材が利用されることが多く、無機質な雰囲気になりやすい傾向があります。また集成材を含む工業製品の素材にはシックハウス症候群を引き起こすホルムアルデヒドが含まれることもあるため、健康被害のトラブルが発生することもあります。
これに対し自然素材は化学製品を避けた家づくりが可能であり、長く住みやすい家づくりができることはもちろん、自然環境にも優しいという点でも注目されています。

デザイン性や健康面で注目を集める自然素材の家には、素材の特徴を活かしたメリットと、自然素材ゆえのデメリットがあります。
家づくりは一生に一度あるかどうかの高い買い物です。そこでまずは、自然素材の良し悪しを理解し、ご自身の家づくりに採用すべきか検討ください。

自然素材の家には主に次のようなメリットがあります。

自然素材の家に使われる無垢材は、耐久性と柔軟性に優れています。従来の鉄筋コンクリート構造の家に引けを取らない強度を持つことから、自然を取り入れつつ長持ちする家づくりが可能です。
また無垢材には調湿効果があり、夏場はさっぱり、冬場は乾燥しづらい室内環境を作り出せます。さらに選ぶ無垢材によって香りの違いがあり、部屋全体の消臭にも効果を発揮するのも魅力です。

そして近年、自然素材の家は、化学製品を使わないエコな家づくりができるとして人気を呼んでいます。環境破壊や地球温暖化が世界中で叫ばれていますが、無垢材を選ぶことにより工場から排出されるCO2を抑制できるのです。

様々なメリットを持つ自然素材の家ですが、一方で次のデメリットがあります。

自然素材の家に使われる無垢材は切り出された木をそのまま使用するので、形状がすべて異なります。そのため建築工事では建材加工の手間がかかり、従来の家づくりに比べて工事費用が高くなってしまう傾向があります。
また自然素材ということもあって、経年劣化によるヒビ、衝突や物をぶつけてできるキズや凹みが目立つことへの考慮も必要になります。他にも、利用する素材の品質がひとつずつ異なることから建築前のイメージと完成形が若干異なる可能性があると知っておきましょう。

自然素材の家はそうでない住宅に比べて高額になると言われています。具体的にどのような理由で金額が増えてしまうのでしょうか。その主な理由は次のとおりです。

自然素材の代表である無垢材は一本の木をひとつの材料として利用します。無垢材の価格は集成材よりもはるかに高く、建材として使用する本数が多ければそれだけ材料費と手間費がかかってしまうのです。
こだわるポイントが多いほど高額になってしまうと覚えておきましょう。

樹木は成長するまでに数十年～数百年かかります。国内林業が衰退して価格が高くなっていることはもちろん、国土面積の小さい日本では採取できる樹木量に限界があり、毎年のように価格変動が起きています。特に日本という狭い土地で作られる国産樹木などは生産量に限界があるので、その分高額になりやすいのです。

高額になりやすい自然素材の家ですが、費用を抑えるコツを理解しておけば理想の価格で家づくりできます。コストカットに役立つコツは3つあります。自然素材の家を建てるために参考にしてください。

家づくりを考えている人によっては、テレビCMやネット広告などを参考に大手ハウスメーカーを選びたくなるかもしれません。たしかに大手ハウスメーカーはブランド力があり、安定した品質を期待できます。しかし大企業は広告費用や開発費用にお金をかけているため、その分価格が高くなりやすいのが特徴です。

そこでオススメするのが、地元に根付く工務店です。地元工務店なら広告費用や開発費用が小さい分、注文価格が抑えられます。また中には横のつながりを広く持ち、低価格・高品質な自然素材を見つけてもらいやすい会社もあります。

無垢材といえば国産のヒノキやマツを真っ先にイメージする人も多いでしょう。しかし国産の無垢材は林業従事者の減少と生産量の少なさの影響で高額になりやすいという特徴を持っています。

そこでオススメするのが、外国産の無垢材を使用することです。外国産の無垢材は流通性が高く、国産に比べて低額で手に入ります。またヒノキやマツだけではなく世界中の種類豊富な樹木から好みのものが選べるのが魅力です。

自然素材の家を建てるにあたり、家全体に無垢材を取り入れようと考える人もいるでしょう。しかしそれでは、あっという間に予算オーバーになってしまいます。

そこでオススメするのが、利用する場所にメリハリを付けることです。例えば、次のような「人の目につきやすい場所」に絞って無垢材を使用するなど、工夫すると良いでしょう。

見えない場所まで無垢材にこだわるのもいいのですが、費用を抑えたいなら予算額をフィックスにして、利用する箇所数を検討することが大切です。